薬膳に感じるハードル・・・実用性がイマイチかなあ。

薬膳の勉強を始めました。

薬膳は中国医学中医学)の思想をベースとしているので、

同時に中医学も少しだけ学んでいます。

 

中医学の栄養の捉え方は

栄養素や食品構成といった栄養学、

エネルギー計算、化学式や酵素で表されるような化学反応による生化学でもなく、

 

人間は宇宙や自然と共にあるという

「陰陽学説」と「五行学説」をベースとしています。

「陰陽学説」は

 

太陽が昇るとともに月が沈み

太陽が沈むとともに月が昇るように

 

自然界は「陰陽のバランス」のもとに成り立っているという概念です。

 

人間の身体も「陰陽バランス」の偏りから病理変化が生じ、

食材のもつ性質を温性・寒性といった「陰陽」として捉え、

 

陰陽を補う、または取り除くことで

身体のバランスを整えていくという

 

身体に取り入れる栄養を、

大きく「陰」と「陽」で分けた考え方です。

 

 

「五行学説」は

 

自然界にある物質を五つに分け

「木・火・土・金・水」=「五行」として

 

これら「五行」の相互運動と強弱といった変化バランスとともに、

自然界は成り立っているという概念です。

 

「五行」の性質をもとに、

 

食材を五味「酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かんみ)」

臓器を五臓「肝・心・脾・肺・腎」とし、

 

病理変化は五行バランスの偏りだと捉え

五行を補う、取り除くことで

身体のバランスを整えていくという

 

身体に取り入れる栄養を

大きく「五行」に分けた考え方です。

 

 

私は管理栄養士として働いているので、

栄養学になじみがあります。

 

いやきっと、

管理栄養士ではなくても、

小学生で栄養学の基礎は学ぶので、

多くの人が、

食事や栄養に関することは、栄養学をベースに考えると思っています。

 

薬膳を勉強してみて思うのが、

この栄養学との違いが、薬膳を学ぶおもしろさではあるのですが、

 

なかなか実用的にまで持っていくのが難しいなと感じています。

 

薬膳レシピを探してみると

入手しにくい食材があったり、

この効果が欲しいという単品レシピは見つかるけど、

献立として少し広げて考えると、何だか収集がつかなくなってしまいます。

 

「この効果が欲しい」が叶う料理に、

プラスする料理は何だろう?

 

毎日続けたいけど

簡単で安くて身近に買える食材じゃないと

毎日の献立として食卓に出していけないし・・・

 

など、

きちんと勉強した人でないと実用性がイマイチなことに困っています。

 

そこで

薬膳を簡単に日常に取り入れ

毎日の食卓に並べられるような方法を

考えていこうと思いました。

 

まだまだ薬膳の勉強を始めたばかりなのですが、

特別な食材を準備する必要のない

実用性ある薬膳をご提案できればと思っています。

 

続く